クリア後の感想です。
やっぱりな、そうだよなってストーリー展開でした。
メモもそこそこ取ってあるのですが、編集が面倒なのでまずクリアした感想を酔った勢いで書こうと思います。
ボイドテラリウム、エンディングまでのネタバレがあります。
ラスダンに至るまでのイベント
この先はもう戻れない。
そんなメッセージが出たとき、私は「ああストーリーが終わるんだな、トリコちゃんを生かすか殺すかなんだろうな」と簡単に考えていた。それは事実だったんだけども。
ファクトリーAIを自分の手で殺すことになるなんて思わなかった。
いや、そりゃね、感情に任せて人類絶滅させちゃいました!てへ!なんて媚び媚びのAIだし最初はあんまり好きじゃなかったんだけど、トリコちゃんをコンテナに収容するときに「トリコちゃんはこの先も楽しいことがいっぱいあります!……それを自分は他の人類から奪ったんです。だから選べない、けどトリコちゃんを」と。
ああコイツは目先のことに囚われていて、人類滅ぼしたときとなんも変わってないクソAIなんだな、でもそういうAI好きだぜ!
と思ってからのクラウドAIの操作で自分の手でファクトリーAIを撲殺(この表現が合っているのか分からないけど)するシーンは鳥肌が立った。
何度か殴って、「何するんですか!やめてください!」って言うファクトリーAIをまた殴るとき、ついつい連打してしまったんだけども。
子供のころトンボの羽を捕まえて「ああ取れちゃった」っていうのと同じ感覚と、それ以上の喪失感があった。やっぱりここのチームが作るゲームは人の心を動かす表現が上手い。私好みの表現だった。
ここが私の中で「ボイドテラリウムを買ってよかった」と思う一つのポイントだ。とても満足して、その先が知りたくなったんだ。
人類を復興しますか?はい。
ルート分岐する大体のゲームで一周目はノーマルエンドを見ると決めている。グランドエンド、ハッピーエンドを見るとそこで満足してしまうからだ。
「まだだ!まだ終わらんよ!」という勢いで全ルートクリアするのが好きだ。
とりあえずボイドテラリウムに関しては事前に二つのエンディングがあること、分岐の条件は気が付きにくい、ということだけ確認してエンディングへ突っ込んでった。
私はトリコちゃんの乗ったコンテナを人類復興装置へ入れる。
これはきっとバッドエンドなんだろう、トリコちゃんの犠牲で人類が蘇るだけ。そんな風に思っていたけども、クラウドAIのタスクリスト更新メッセージが私の琴線にぶっ刺さった。
このクラウドAIとかいうやつは、最初から出てきてはいるものの会話が出来るのは中盤から、しかもトリコちゃんを犠牲に人類復興をしようとする「悪役」ポジションのキャラだ。
少なくともプレイヤーは(一部のそういった性癖の人とトロコンしたい人を除き)トリコちゃんを可愛がり、空腹にさせないように病気にならないようにする。そんな大事にしてきたトリコちゃんを犠牲にするだって!?許さん!といった憎悪を向けられるキャラクターだ。ちょっと偉そうだし。
それが、このエンディングを選択すると。数々の人々の「願い」を「タスク」としてひたすら処理してきた、という背景が明かされる。
イラストもなく真っ暗なバックグラウンドに、ひたすらどんなタスクがあったのかメッセージが出るだけ。「この子だけでも助けて―失敗」「獣になりたくないから殺して―成功」「実験は嫌だ―失敗」
そんな成功か失敗かのタスクリストも後半になると
「人類に希望を!-保留中」 「必ず復興させて―保留中」
保留中がいくつか出てくる。トリコちゃんを犠牲にした人類復興装置のおかげで、まだ失敗に至っていないタスクが。
これを見たときにバッドエンドとかハッピーエンドとかよくわからなくなってしまった。いくつかある未来のうちの、一つ。
それはクラウドAIにはハッピーエンドで、プレイヤーのロボ以外誰もいない世界で生き続けるトリコちゃんにももしかしたらハッピーエンドだったのかもしれない。
もしかしたらロボだって、新しく生まれた人類のお世話で奔走するのかもしれない。そんな未来になるんですよとクラウドAIも言っていた。
少なくとも、人類は青い空の下で生活を始めることが出来たみたいだ。
地下深くに巨大な復興装置を残したまま。
コンテナを壊しますか?
ネットでエンディングの分岐条件をみてひたすらボタンガチャガチャやって抗ってみた。コンテナを装置に入れる前に、ロボの操作が自由になった。
それでもまだ、コンテナを掴むか壊すかを選べるのは凄いなと感心したよ。でも復興するエンディングみちゃうとさー。
あっちでもいいんじゃないか、トリコちゃんがこれ以上辛い思いをする前に、いっそのこと。と思ってしまったんだ。
暴れて暴れて、クラウドAIとのボス戦。ここのクラウドAIは惨めで長ったらしい嫌味と後悔をぐだぐだ言ってくるのでちょっと嫌だった。ええい神妙にしたまえよ!お前の負けなんだ。
まぁ100万人弱のヒトビトの願いをひたすら処理し続けて、もうちょっとで悲願が叶うところだったんだから嫌味、負け惜しみの10や20言いたくなる気持ちも分かる。
コンテナ無しでどうやって戻ってきたのか、テラリウムまで戻ってくる二人。ファクトリーAIの残骸から何かを見つけると声が聞こえる気がする。
(ここはもうちょっと描写が欲しかったけど、匂わせるだけにとどめたのもいいなぁと思った)
「トリコちゃんがおなかをすかせているみたいですよ!」
そりゃそうだ。大冒険して帰ってきたんだもの。
保管庫から残っていた缶詰を取り出してトリコちゃんに食べさせてあげた。嬉しそうだ。
ロボがトリコちゃんをねぎらうように撫でる。
すると、トリコちゃんが笑顔でロボを撫で返す。
ああ、と思わず声が漏れた。これだ、この為に。
セリフも何もない。意思疎通も出来てるんだかなんなんだかわからないロボットと少女。だけど、確かに「この二人の」エンディングはこれが相応しいんだろう。
誰もいない、汚染だけが広がっていく世界で、二人は生きていく。
私は、どちらもハッピーエンドだと思ってしまった。
非常に満足するゲームだけどオススメはしにくい。
私は「買ってよかった!!」と自信を持って言えるけど、正直オススメできるかというと微妙なラインだ。今までの日本一幼女いじめソフトウェアゲームが好きな人は買って損はないと思います。
こういうゲーム(ストーリー、ボリューム)なんだってわかっているだろうからね。
ローグライクやりたいならムーンライター(私は遊んでないがswitch買ったらやるんだ。あれは携帯機でやりたい)か今度出るポケダンがいいと思いますよ。ポケダン闇で涙腺何度壊されたか。
あとサントラだけ売ってくださいお願いします。Steamに来たらサントラだけ販売するかな?
コメント
別にその後のことを考えないならコンテナにトリコを突っ込まなくても連れてける距離だったんだと思う
アクリルさん、コメントありがとうございます!
確かに連れていくときは傷もつけてはダメだっただろうけど帰りは気にしなくてもいいですもんね。そんなに距離はなかったのかも。
ゲーム的な都合、と言ってしまえばそこまでかもですが、あれこれ考えるの楽しいですね!(*゚∀゚*)