【読書感想文】「地下道の少女」「制裁」

読書メモ

これを面白かったと言っていいのか非常に悩む本。
犯罪小説?サスペンス?ミステリ、推理ではない、と思う。
薄暗い曇りでポツポツ冷たい雨が降るような日にどん底になりたい人にはオススメ。
読んで気分を悪くしたい人向け。

地下道の少女
冬の朝、43人の子供が市内に突然現れた。ほぼ同時に、病院の地下で女性の死体が発見される。〈ガラスの鍵〉賞受賞シリーズ最新刊…

私はめちゃくちゃ好きで、地下道の少女を読んでシリーズを読み始めた。
でも次の本(制裁)を読み始めるまでにとても時間がかかった。
制裁は借りてきてから1週間は放置してた。開いて即嫌な気分になったから。

制裁
脱走した凶悪犯。悲劇は繰り返されるのか? 『熊と踊れ』著者の原点。北欧最高の「ガラスの鍵」賞を受賞した〈グレーンス警部〉シリーズ第一作。このミス1位を獲得した『熊と踊れ』の著者のデビュー作、刊行!…

それでも、その序盤を乗り越えたあとは
その日のうちに読み切ってしまうくらいには引き込まれてしまう。

ここから下は「地下道の少女」「制裁」のネタバレがあります。

地下道の少女

地下道の少女はグレーンス警部シリーズの4巻らしい。
私はここから読み始めたんだけど全く問題無かった。
むしろ作中でグレーンス警部のことやこの巻で起こる出来事を知ってたから制裁も読みやすかったかもしれない。
図書館でオススメされていて、立ち読みして最初の2、3ページ読んだらそのまま借りてきて読み切ってしまった。

40人くらいの子供たちが早朝のストックホルムに突然放り出されたり、
地下道で暮らしている40代の男と10代の少女の話だったり
そしてとある死体が出てきて……捜査をする「グレーンス警部」が主人公。多分。

このグレーンス警部って人もめちゃくちゃな人で、粗野だったり口調が荒かったり
一緒に仕事したくないタイプナンバーワンみたいな人で
朝2時間自分のオフィスでデカい音で音楽聴きながらダンスのステップを踏んでいたり、
それはダメだろって言いたくなることを作中でもそこそこする人なんだけど
でも嫌いにはなれない。嫌いになれないんだ。

読み切って、これを面白かったと言っていいのがすっごい悩んだ。しんどい、辛い描写がたくさんあったし何も解決していないのに、それでも読む手は止まらなかったし間違いなく面白かった。ルーマニア、たくさんの子供、誘拐事件って聞いて覚えがあるなと調べたら「チャウシェスクの落とし子」だった。BLACK LAGOONだった。あれか〜。たしかに好きな話だ。

全く何も知らない状態で読み始めたから、いくらなんでも救いがあると思っていました。
でも誰にもない。ないのかな、私はないと思ってしまった。
そもそも文庫の紹介文とか冒頭読み始めて「好きそうな話だな」なんて読み始める人間が救いを求めているなんておかしい話な気がする。でも、おもしろかった。

制裁

読み終わった後の……なんだろう、この気持ち。誰かが悪いのか。
悪いんだろうけど。悪いのか?ってぐるぐる考えている。

悪事を起こした人は罰せられなければいけないのか。

社会的に言えばもちろん「そう」で(そうでなければ社会とかいうものが崩壊する)
ただ私個人としては間違ってないよなぁ……と思ってしまう。思ってしまうんだよな〜!

そう思ってしまうことが、
こうやってぐるぐると考えてしまうことが、
答えが出ないことが、このシリーズの好きなところなのかも。

ただ単に趣味が悪いだけかもしれない。それもそう。

グレーンス警部が60代なのを知って衝撃を受けてしまった。(40代くらいだと思ってた)
ここではまだ地下道の少女のときの……グレーンス警部の大事な女性の話は全然出てこないんだけど
「子供を持ったことはないが気持ちはわかるつもりです」
近しい人を~の下りとかで「彼女のことだろうな」と思えてちょっと良かった。よくないんだけどさ。

終わりが良かったね。
出来事としては何もよくないんだろうけど、あの終わり方は非常によかった。
とても好きです。作中ずっと怒涛の展開が押し寄せてきてあそこでスッと終わるのが、よかった。

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